こんにちは、あくあ園長です。
今回はちょっと重たいテーマかもしれません。でも、とっても大事な話です。
「不適切保育って、よその園の話でしょ?」「うちの園ではありえない」──
そう思いたい気持ちは、よーくわかります。私もかつてはそうでした。
でも、保育の現場に長くいると気づくんです。「あれ? これってもしかして…」って。
今回は、不適切保育の実例や種類、そして保育士としてどんな姿勢で向き合うべきかを、実体験も交えながらお話ししていきますね。そして最後には、「こういう園にはもういられないかも」と感じたときの道しるべもご用意しています。
◆「不適切保育」ってなに?
そもそも、「不適切保育」ってなんでしょう?
これは法律で明確に定義されているものではありませんが、厚生労働省のガイドラインではこう説明されています。
子どもの人権・人格の尊重の観点に照らして、改善を要すると判断される保育行為
たとえば──
- 叱責や暴言
- 暗い場所への隔離
- 強制的な食事や排泄指導
- 育ちや家庭環境に配慮しない声かけ
- 差別的な扱い
こうした行為があてはまります。
でも怖いのは、やってる本人が「不適切だ」と気づいていないケースがとても多いこと。
あなたの園では、そんな場面、見たことありませんか?
◆事例から見る「これはもうNG!」な不適切保育
実際に報告されている事例は、想像を超えるものも多いです。
たとえば──
- 園児の頭をバインダーでたたく(静岡県)
- 倉庫や排泄室に閉じ込める(富山・宮城)
- 食べたものを吐くまで給食を食べさせる(名古屋市)
- 園児の顔に手を当てて無理やり向かせる(横浜市)
- 絵をバカにする、「声が出てない」と怒鳴る(静岡県)
ニュースになるのは氷山の一角。実際はもっと小さな「見過ごされがちな不適切保育」が、どの園でも起きている可能性があります。
私が若手保育士のころもありました。先輩保育士が「○○ちゃんはほんとに手がかかるんだから」とため息交じりに言ったとき、まだその子が目の前にいたんです。
私は「えっ…聞こえてるよ」と思いながらも、何も言えませんでした。
それもまた、「見て見ぬふり」という形で加担していたのかもしれません。
◆誰もが加害者にもなり得る──保育士としての怖さ
「私は絶対そんなことしない!」
そう思っていても、疲れていたり、イライラしていたりすると、つい口調が強くなることもあります。
不適切保育は、明確な暴力だけでなく、雰囲気・言葉選び・距離感などの“日常の中の違和感”から生まれます。
たとえば…
- 「お片づけしないとオバケ来るよ!」
- 「そんなに泣く子は、○○組に戻っちゃうよ」
- 「また○○ちゃん、やってないの〜?」
一見よくある言い回し。でも、子どもの心には深く傷が残るかもしれません。
園長になった今では、職員の声かけ一つひとつが気になりますし、「あれ?大丈夫?」と思ったときは、すぐに対話の場を設けるようにしています。




◆もし、あなたの園で「不適切保育」が起きていたら?
ここで想像してみてください。
もしあなたの園で、不適切保育が起きていたら…?
「どうしたらいいかわからない」と感じる方も多いと思います。
でもね、見て見ぬふりをしていたら、その子どもたちはずっとその状況の中で苦しみ続けるんです。
私の知っている保育士さんは、ある園で“暴言”を日常的に使う先輩のもとで働いていました。
「ここで声を上げたら、私が潰される」と悩みに悩んだ末、園長に匿名で報告したそうです。結果、園全体の保育が見直され、彼女自身も別の園へ転職。今では笑顔で子どもたちと過ごしています。
つまり、できることはあるんです。
- 小さな“違和感”を見逃さない
- 園長や第三者へ相談する
- 自分の身を守るために環境を変える
どれも、立派な「子どもを守る行動」です。
◆「このままじゃ無理かも…」と感じたら
正直に言うと、私自身も「もう無理…」と思ったことがあります。
昔、まだ園長になる前の話です。
ある園で、「給食は残さず食べるもの!」と怒鳴る先輩がいて、私は心の中でずっと違和感を抱いていました。でも、現場では先輩の言葉が“正義”のように扱われていて、誰も何も言えない…。
子どもたちの顔がどんどん曇っていくのを見て、これはもう無理だ…と思い、転職を決意しました。
結果、大正解でした。
私の価値観に合う園に出会い、「食事も遊びも子どもが主体」と胸を張って言える毎日が始まりました。
転職は、決して「逃げ」ではありません。
むしろ、“守るための勇気”なんです。
◆不適切保育から距離を置くための第一歩=「自分に合った園を知ること」
どんなに頑張っても、自分ひとりで園の体質を変えるのは難しいです。
だからこそ、「自分がのびのびと働ける園」を探すことが大事。
でも、求人サイトだけ見ていても、その園が“本当にいい園か”まではわかりませんよね。
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- 自分では気づかなかった選択肢も見つかる
実際、私の知り合いで「もう保育士やめたい」と言ってた方が、エージェントを通して見学した園に一目惚れして再出発したんですよ。「あのとき相談してなかったら、今ごろ別の仕事してたかも」って笑ってました。
◆まとめ:不適切保育を知ることは、自分を守ること
この記事を読んでくれたあなたは、きっと子どもが大好きで、保育の仕事に誇りを持っている人だと思います。
だからこそ、不適切保育に傷ついたり、悩んだりしてほしくないんです。
- 「うちの園、大丈夫かな?」
- 「あの保育、ちょっと気になる…」
- 「子どもたちにとって本当に良い保育ってなんだろう?」
そんな風に思ったときは、どうか一人で抱え込まず、誰かに話してください。そして、「この場所ではもう子どもたちを守れない」と感じたときは、新しい選択肢を見てみてもいいんです。
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元保育園園長&保育士のあくあです|保育士10年→転職して園長に|プロの視点で、子育てのヒント、保育業界の裏話、保育士の転職アドバイスをシェア|質問・相談、面接練習、フォロー大歓迎!
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