保育士・元園長のあくあです!
夢見ていた保育士のお仕事ですが、実際に働き始めると日々の業務の忙しさや人間関係の難しさに悩まされ、「もしかして、私、保育士向いてないかも…」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
子どもたちの成長を間近で見守り、その未来をサポートできることは、大きな喜びとやりがいに満ちています。でも、その一方で、仕事のボリュームや責任の重さ、時には複雑な人間関係にストレスを感じてしまい、保育士を辞めたいと思ってしまう方も少なくないようです。
今回は、元園長の私が、園長時代の経験などから「保育士さんがなぜ辞めたくなってしまうのか」、「その理由や辞めた後の選択肢」についてお話ししていきます。
また、実際に辞めることを決めた後の流れや、転職の可能性についてもご紹介していきますので、ぜひご一読いただけますと幸いです!
●保育士から別の職へ転職できる?
大前提として伝えたいのは、保育士として働いていた経験は、他の職種にも活かせます、ということです。保育士以外の仕事に就く道はたくさんありますので、その点は心を楽にしてくださいね。
●辞めたいと思う主な9つの理由
保育士のみなさんが辞めたいな~と思っていた理由は、私が経験したなかでは以下が主な理由でした。
- 職場の人間関係の難しさ:保育園は密接なコミュニケーションが必要な場所。しかし、その環境がギスギスしてしまい、居心地の悪さを感じることも。
- 給与の不満:重い責任を背負いながらも、その責任と仕事量に見合った給料がもらえないと感じること。
- 業務量の多さ:保育以外にも事務作業やイベント準備など、多岐にわたる仕事をこなさなければならない重圧。
- 事務作業の多さ:想像していた保育業務以外にも、さまざまな事務作業が発生し、そのバランスに苦しむ。
- 保育方針との相違:自分の保育観と園の方針が合わないことで生じる違和感。
- 保護者対応のストレス:時には難しい保護者対応に直面し、そのプレッシャーに悩む。
- 健康問題:子どもたちと一緒に活動することで体を痛めたり、不規則な勤務で体調を崩したりすることも。
- ライフスタイルの変化:結婚や出産など、生活の変化によって仕事を続けることが難しくなる。
- 自分には保育士が合わないと感じる:実際に仕事を始めてみて、保育士という職業が自分には合わないと感じること。
これらは多くの保育士さんが直面する問題です。もしこれらの中で自分の悩みに当てはまるものがあるなら、あなただけではないことを知っておいてくださいね。実は、これらの問題に直面している保育士さんは多いんです。
●保育士を辞めたいと思ったら考えるべきこと
「もう辞めたい」と思ったときに、考えてほしいことをいくつかお伝えします。
今の気持ちとしっかり向き合う
辞めたいと思ったら、まずは今の自分の気持ちとしっかり向き合いましょう。辞めたい理由は何なのか、それは仕事の内容自体なのか、それとも職場環境や人間関係なのか、しっかりと理由を明確にすることが大切です。
辞めたいと思う理由によって、次に取るべき行動は変わってきます。もし、職場の環境や人間関係が原因なら、他の保育園への転職を考えてみるのも一つの手です。しかし、保育士の仕事自体が合わないと感じているなら、異なる分野への転職も視野に入れましょう。
保育士の仕事を本当に辞めたいか考える
自分の心情を整理したら、次は保育士としての仕事を本当に辞めたいのか、もう一度考えてみてください。もしかしたら、今の職場が合わないだけかもしれません。その場合は、保育士の仕事を続けつつ、職場環境を変えることで解決できるかもしれません。
転職を考える
保育士自体を辞めたい気持ちが変わらないなら、転職を具体的に考えてみましょう。保育士から別の職種へ転職することも可能ですし、保育士としてのスキルを生かせる他の職場を探すこともできます。転職を考えるなら、自分の興味やスキル、将来のキャリアプランを考えて、次のステップを慎重に選びましょう。
>>【あわせて読みたい】園長が教える! 保育園の転職面接で採用確率アップの6つのコツ
●実際に辞める際の流れ:退職を考えたときの具体的なステップ
では保育士を辞めるとき、どのように進めばよいか、ここで順を追ってご説明します。
1.退職のタイミングを考える
まず、他の保育士さんに迷惑をかけにくいタイミングでの退職が理想です。多くの保育園では、年度末の3月末がその時期。この時期に辞めることで、次の年度の準備期間に影響を与えにくくなります。しかし、どうしても待てないほど心身の不調を感じるなら、すぐにでも退職を検討しましょう。自分の健康が最優先ですからね。
2.上司に退職の意志を伝える
次に、退職の意志はまず直属の上司に伝えましょう。このとき、相談ではなく「退職します」という報告の形を取り、退職理由はできるだけ前向きなものにしましょう。また、退職の話を周囲にする前に、まず上司に伝えるのがマナーだったりします。
3.退職願の提出
退職の日程が決まったら、公式に退職願を提出します。これは退職の1ヶ月前が一般的なタイミング。フォーマットに固執する必要はありませんが、保育園に指定がなければ、ネットで見つかる標準的なものを使用して大丈夫です。
4.引き継ぎの準備
円満に職場を去るためにも、業務の引き継ぎはしっかりと計画的に行いましょう。子どもたちのことはもちろん、保育の計画や必要な備品など、後任の保育士さんがスムーズに業務を引き継げるように、情報は可能な限り詳細に伝えることが大切です。
5.退職を引き止められたらどうする?
退職を伝えた後、引き止めに遭遇することも少なくありません。特に担当クラスがある場合、年度末までの勤務をお願いされることも。
ですが、自分の身体や心の状態、将来のキャリアを考えた上で、冷静に自分の意志を伝えましょう。場合によっては、職場環境や条件の見直しを提案されることもありますので、それに対しても真剣に考えてみることが大切です。
以上のステップを踏んで、自分のペースで次のステップに進めるようにしましょう。自分自身の心と体を大切にして、健やかな職業人生を歩んでくださいね。
●保育士を辞めた後の選択肢
保育士を辞めた後の進路についての選択肢、さまざまな道がありますよ。
1.保育士として別の場所で働く
今の職場に満足していなくても、保育士の仕事そのものを辞めたいわけではない場合、別の保育園や施設での仕事が考えられます。これまでの経験を活かせるし、新しい環境で再スタートを切ることができますね。
2.パートタイムでの勤務に切り替える
常勤の仕事のプレッシャーが大きい場合、パートタイム勤務に切り替えることで負担を減らすことができます。この場合、保育補助などの役割を担うことが多くなりますが、担任の先生をサポートする形で、保育士としての資格を活かし続けることができます。
3.保育士の資格を活かせる別の職場で働く
保育士の資格は、保育園以外にも役立つ場所がたくさんあります。児童養護施設や母子支援施設、乳児院など、子どもたちをサポートする施設では、保育士の資格や経験が大いに活かせます。
4.全く異なる業種への転職を考える
保育士の仕事自体から離れたいと思っている場合でも、転職は可能です。保育士として培ったスキルや経験は、異業種でも非常に役立ちます。コミュニケーション能力や事務スキルなど、保育士時代に磨いた能力を活かして、新しい分野で挑戦してみるのも一つの道です。
いずれにしても、保育士としての経験は無駄にはなりません。自分の心と向き合いながら、次のステップを考えてみてくださいね。
●まとめ
保育士としての日々で、様々な悩みやストレスを抱え込み、自分の時間さえも見つけられないほどになってしまうこともあったでしょう。でも、自分の心と体を犠牲にしてまで無理をして続けることはないんです。
仕事を辞めたいと感じることは、決して珍しいことではありません。実際、保育士を辞めたいと思う理由は、特別なものではないのです。
もし辞めたいと思ったら、まずは自己分析を行って、辞めたい理由が何かを明確にしましょう。そして、どの職種へ移るかは、保育士としての情熱がまだあるかどうかで決めてもいいんです。
保育士の経験を生かせる職場は、保育園だけではありません。どのような職種に進むにしても、次の職場が、仕事と私生活の両方で満足できる環境であることを願っています。
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元保育園園長&保育士のあくあです|保育士10年→転職して園長に|プロの視点で、子育てのヒント、保育業界の裏話、保育士の転職アドバイスをシェア|質問・相談、面接練習、フォロー大歓迎!
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