保育士必見!保育園で楽しめる秋の遊び10選~自然と触れ合うアイデアを紹介~

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あくあ園長
あくあ園長

こんにちは! 保育士・元園長のあくあです。

 秋がやってくると、保育園の子どもたちにとって外遊びがさらに楽しくなる季節です。

 涼しくなった空気や美しい紅葉を感じながら、自然と触れ合う遊びを通じて、子どもたちに貴重な体験を提供できる絶好の機会です。

 今日は、私が園長としての実体験からおすすめする、保育園で楽しめる秋の遊びをいくつかご紹介します。

自然を楽しむ秋の遊びのねらい

 まずは、秋ならではの遊びをすることでどんなメリットがあるか、簡単にお話ししましょう。

季節の変化を実感する

 秋になると、夏の暑さが和らぎ、外で過ごすのにちょうど良い気候になります。子どもたちは、赤や黄色に染まった木々の葉っぱや、風に舞う落ち葉を見て、「夏とは全然違う!」と感じることができます。

 私たちの保育園でも、秋になるとまずは自然の変化を目で見て、肌で感じる活動を増やします。たとえば、「自然観察散歩」という時間を設けて、近くの公園に出かけて「夏にはなかったどんぐりがあるね」や「葉っぱの色が変わってきたね」など、変化を楽しむ声がたくさん聞かれます。

 こうした活動を通じて、子どもたちは季節の移り変わりを直感的に理解できるのです。

五感を使った体験

 秋には、視覚だけでなく、触覚、聴覚、嗅覚、味覚といった五感を刺激する自然の要素が豊富にあります。

 例えば、ある日、私たちが落ち葉で遊んでいると、ひとりの子どもが「この葉っぱ、サクサクする音が好き!」と教えてくれました。そこから「どんな音がする葉っぱが好きかな?」と話を広げていくと、みんなで「ザクザク」「カサカサ」と葉っぱを踏みながら、それぞれの感じ方を共有し始めました。

 こうした五感を使った体験は、単なる遊び以上に、子どもたちの感性や表現力を育てるきっかけになります。

 また、落ち葉やどんぐりなどの自然素材を使った料理ごっこをすることで、「どんぐりの匂いってどんな感じ?」など、嗅覚を刺激する遊びも楽しめます。

想像力を育てる

 自然の中にあるものを使って遊ぶことで、子どもたちは自分の想像力を働かせます。例えば、どんぐりを見て「これは小さな宇宙船だ!」とか、落ち葉を集めて「これで大きなベッドを作ろう!」というように、自由な発想がどんどん生まれます。

 ある日、保育園で「どんぐりの家」を作ろうというプロジェクトを始めたところ、子どもたちはどんぐりを家族に見立て、それぞれのどんぐりに名前を付けたり、「このどんぐりパパは大きいから、お家も大きくしなきゃ!」と、どんぐりのキャラクター設定までしていました。

 こうした遊びを通じて、子どもたちは自然の中で無限の物語を作り出し、想像力を豊かにしていくのです。

秋の遊びをするときの注意点

 秋の遊びにはたくさんの楽しみ方がありますが、安全に楽しむために気をつけるべきポイントもいくつかあります。

ケガに気をつける

 自然の中には、トゲがある木の実や、かぶれる葉っぱもあります。私たちの園でも、以前、どんぐり拾いの最中に、ひとりの子どもが鋭い枝で指を傷つけてしまったことがありました。

 それ以来、事前に「安全講習」を子どもたちに行い、「触る前にしっかり見ること」「危ないものは保育士さんに教えてね」と伝えるようにしています。また、保育士が常に子どもたちのそばにいて、自然のものに安全に触れる方法を一緒に学ぶようにしています。

子どもの好奇心を大切にする

 子どもたちは自然の中で「これ何?」「どうしてこんな色なの?」と興味津々です。そんな時、私たち大人はすぐに答えを教えるのではなく、「どうしてだと思う?」と子どもの考えを引き出すように心がけています。

 以前、落ち葉の中に隠れていた小さな虫を見つけた子どもが、「なんでここにいるんだろう?」と聞いてきたので、「虫さんの家かもしれないね、どう思う?」と問いかけました。

 そうすると、子どもたちは「じゃあ、家を作ってあげよう!」と虫のお家づくりに夢中になりました。このように、子どもの好奇心を尊重し、それを育てるためのサポートを心がけましょう。

天気のチェックを忘れずに

 秋といえども急に暑くなる日や、雨が降ることもあります。ある秋の日、私たちが外で遊ぶ計画を立てていたのですが、突然の雨に見舞われてしまいました。

 急遽、室内での活動に切り替え、歌を歌ったり、秋の自然をテーマにした絵本を読み聞かせたりしました。こうした柔軟な対応ができるように、常に天気予報を確認し、良いお天気の日に外遊びを計画するようにしています。

 また、外遊びの日には水分補給を忘れずに、万が一のために帽子を用意しておくと安心です。

おすすめの秋の遊び10選

 さて、ここからは実際に保育園でできる秋の遊びをいくつかご紹介します!どれも子どもたちの笑顔が見られる、楽しくてためになる活動です。

  1. 松ぼっくりのネックレス作り
    松ぼっくりにカラフルな絵の具で色付けし、毛糸でネックレスを作ります。この活動をしているとき、ある子が「お母さんにプレゼントしたい!」と言い出しました。その発想に他の子どもたちも感化され、皆で大切な人に贈るネックレス作りを楽しむことができました。こうして手作りの作品を通じて、人に喜んでもらう喜びを感じることができるのも、この遊びの魅力です。
  2. 木の実拾い競争
    誰が一番たくさんのどんぐりや松ぼっくりを集められるか競争します。この遊びでは、子どもたちが自然の中で自分で考え、工夫する力が育まれます。ある日、どんぐり拾いをしていた子どもたちが「このどんぐり、大きいね!」「この松ぼっくりはちょっと小さいね」と、自然と観察力を鍛えていました。
  3. 落ち葉のお絵描き
    色とりどりの落ち葉を使って、顔や動物の絵を描いてみましょう。ある年、落ち葉を使ったアートで「秋の動物園」を作ったことがありました。みんなでライオンやキリン、象を作り、園内にミニ動物園を開いたのです。子どもたちは大喜びで、「次は何を作ろう?」と次々にアイデアを出していました。
  4. どんぐりでコマ回し
    どんぐりを使ったコマ回し。みんなで競争すると盛り上がります。この遊びを通じて、集中力とバランス感覚を養うことができます。ある時、「どのどんぐりが一番よく回るかな?」と実験を始めた子どもたちがいて、そこから「形によって回り方が違うんだね!」という気づきを得ることができました。
  5. くっつき虫でくっつけ競争
    服にくっつきやすいオナモミなどを使った遊び。ある日、くっつき虫を集めるのが得意な子が「僕、これでたくさん集めるよ!」と、自信満々にチームを引っ張っていました。この遊びは、協力することの大切さやチームワークを学ぶ良い機会にもなります。
  6. 落ち葉のプール
    落ち葉を集めてプールに見立てて遊びます。ある年の秋、子どもたちと一緒に「落ち葉のお風呂」を作ったことがありました。みんなで「ふー、あったかい!」と落ち葉に埋もれて楽しんでいました。こうして自然の中で身体全体を使って遊ぶことは、身体的な発達にも良い影響を与えます。
  7. 秋の自然でおままごと
    木の実や落ち葉を使って料理ごっこ。「何を作っているの?」と会話が生まれます。ある日、子どもたちが「どんぐりスープ」を作ってくれました。みんなで「美味しそうだね!」と話しながら、自然の素材を使っておままごとを楽しんでいました。この遊びを通じて、コミュニケーション能力も育まれます。
  8. 芋ハンコでスタンプ遊び
    芋を使ったスタンプ遊び。子どもたちの創造力が輝きます!以前、秋の収穫祭をテーマにして、さつまいもを使ったスタンプで「収穫カレンダー」を作りました。カレンダーには、その日に収穫した野菜や果物をスタンプで記録していきました。子どもたちは「今日は何を収穫したかな?」と毎日楽しみにしていました。
  9. 猫じゃらしでくすぐりっこ
    猫じゃらしで友達同士でくすぐり合い。笑い声がいっぱい聞こえてきますよ。猫じゃらしの遊びを通じて、子どもたちは触れ合いながら、お互いの反応を楽しんでいました。この遊びは、社会的なスキルを自然と学ぶ良い機会でもあります。
  10. 箱当てクイズ
    目隠しして、箱の中にある自然のものを触って当てるゲーム。以前、このゲームで「自然のお宝さがし」と題して、触覚だけでどんぐりや葉っぱ、松ぼっくりなどを当てるイベントを行いました。子どもたちは「これはざらざらしているから松ぼっくりだね!」と大興奮でした。こうした活動を通じて、感覚を使った学びが深まります。

自然豊かな秋の遊びで、保育園の子どもたちに貴重な経験を

 秋は落ち葉や木の実など、たくさんの自然に触れあう機会が詰まった季節です。今回ご紹介したおすすめの秋遊びで、子どもたちの五感を刺激し、学びの場を広げていきましょう。

 これらの遊びを通して、子どもたちが自然をもっと好きになり、季節の変化や自然の大切さを感じられるようになることを願っています。

 ぜひ、保育園での楽しい秋の思い出づくりに役立ててくださいね。

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