【公立保育士対策】保育士の公務員試験を徹底解説! 試験内容や合格のコツを伝授

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 公立保育園で働く(いわゆる公立保育士になる)ためには、公務員試験を突破することが不可欠です。試験日程に合わせて勉強の計画を立て、試験内容をしっかり把握することで合格を目指しましょう。

 今回は、保育園の元園長である”あくあ園長”が、公務員試験合格を目指す保育士さんに向けて、試験の日程や倍率、対策方法などを詳しく解説します。

※この記事は、保育士の公務員試験に必要な情報を短く・簡潔にまとめています。情報が散乱せず、サラッと読むだけで採用確率がアップするように工夫しましたので、この記事を参考にして、情報収集に時間をかけることなく効率的に対策を進めましょう。

公立園の保育士になるための公務員試験について知ろう

 公立園で働く保育士さんは公務員保育士(公立保育士)と呼ばれます。自治体で働く職員となるため、公務員保育士になるには各地域の公務員試験に合格する必要があります。公務員試験とは、自治体ごとに実施される採用試験で、職種によって試験内容や日程が異なります。

 地方公務員には、市役所などで働く事務職のほか、消防士や警察官、教員などさまざまな職種があります。新卒採用以外に経験者採用が行われることもありますが、自治体によっては職員が充足している場合、試験が行われない年度もあるので注意が必要です。

保育士の公務員試験とは?

 保育士の公務員試験について詳しく見ていきましょう。

受験資格
 保育士の公務員試験を受けるには、保育士資格を持っているか、取得見込みであることが必須です。また、多くの自治体で年齢制限が設けられています。例えば「採用日時点で30歳未満」や「申し込み時点で21歳~34歳」などです。経験者採用の場合、保育所などでの一定の実務経験が求められることもありますので、応募する自治体の募集要項をしっかり確認しましょう。

倍率
 保育士の公務員試験の倍率は自治体によって異なります。例えば横浜市の2021年度の公務員試験の倍率は2.7倍、神戸市では約2.9倍、大阪市では大学卒の試験で約2.5倍、短大卒の試験では約3.4倍と発表されています。人気の地域や採用人数が少ない地域では、倍率が10倍を超えることもあります。受験したい自治体のホームページから過去の試験結果をチェックしてみると良いでしょう。

募集時期・日程
 公務員試験の時期は自治体によって異なります。一般的に6月~9月に募集を受け付け、試験を実施する自治体が多いですが、それ以外の時期に実施する自治体もあります。一次試験の日程の約1カ月前から募集が行われ、一次試験から二次試験が終わるまでには1カ月程度かかることが多いです。二次試験から半月~1カ月ほどして合格発表が行われます。詳しい試験日程は自治体のホームページを確認してください。

保育士の公務員試験の内容

 保育士の公務員試験は一般的に一次試験と二次試験で行われ、自治体によっては三次試験があることもあります。具体的な試験内容を見ていきましょう。

一次試験
 一次試験では筆記試験が行われる自治体がほとんどです。主に教養試験と専門試験の2種類があります。

  • 教養試験:文章理解(現代文・英文)、判断推理、数的推理、資料解釈などの分野が出題されます。教養試験の内容は高校や短大卒程度のレベルで、総合的な思考力を測る問題が多いです。
  • 専門試験:保育士の公務員試験では、社会福祉、子ども家庭福祉、保育の心理学、保育原理・保育内容、子どもの保健などが出題されます。保育に関連した専門知識を問う問題が多くなっています。

二次試験
 二次試験の内容は自治体によって異なりますが、よく実施される試験内容を以下にまとめました。

  • 個別面接:面接官3~4人に対して受験生1人で行われます。志望動機や公務員になろうと思った理由、その自治体を選んだ理由などがよく質問されます。応募者の人柄や仕事への意欲、適性、コミュニケーション能力を見られるので、明るい笑顔とハキハキとした話し方を心がけましょう。
  • 小論文試験:与えられたテーマに沿って小論文を作成する試験です。保育に関連したテーマが出題されやすいので、自治体のホームページで過去問をチェックし、小論文対策を行っておきましょう。
  • グループワーク:受験者が集団で行うグループワークを試験の一環として実施する自治体もあります。与えられた課題に対してチームで考え、成果を発表します。集団での立ち回り方や協調性を見られます。
  • 実技試験:ピアノ演奏や保育の場面を想定した実技試験が行われることもあります。しっかりと準備して対策しておきましょう。

保育士の公務員試験にはどう対策する?

 保育士の公務員試験の勉強方法として、独学と塾・予備校に通う方法の2つがあります。それぞれのメリット・デメリットを考慮し、自分に合う方法を選んで対策してみてください。

過去問を活用して筆記試験の傾向をつかむ
 筆記試験の出題範囲や内容は年度ごとに大きく変わることは少ないため、過去問を使って出題傾向をつかむことが重要です。小論文がある場合は過去問でテーマを確認し、実際に書いてみると良いでしょう。試験の過去問は各自治体のホームページに掲載されていることがありますので、チェックしてみてください。

面接対策は念入りに行う
 個別面接はほとんどの自治体で行われ、多くの自治体が人柄を重視しています。志望動機のほかに、事前に提出したエントリーシートの内容から質問されることもあります。一貫性を持たせられるよう、エントリーシートに書いた内容をしっかりと頭に入れておきましょう。聞かれやすい質問を想定して回答を準備し、受け答えの態度にも気をつけながら練習してみてください。

保育士の公務員試験はしっかり準備して臨もう

 今回は、保育士の公務員試験について詳しく解説しました。試験は主に一次試験と二次試験から成り、筆記試験と面接や実技が主な内容となります。自治体によって試験の倍率や日程、内容はさまざまであるため、受験する自治体の募集要項をしっかり確認して対策を進めましょう。

 近年民営化が進んでいることもあり、公立保育園の数は年々少なくなっています。公務員保育士になる以外にも選択肢があることを頭に入れながら、広い視点でキャリアを選択してください。

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記事のまとめ

  • 公立保育園で働くには公務員試験に合格が必須
    • 公務員保育士になるためには各自治体の公務員試験に合格する必要がある。
    • 公務員試験は自治体ごとに実施され、試験内容や日程は異なる。
  • 受験資格と倍率
    • 受験には保育士資格が必要。
    • 年齢制限がある自治体が多い(例:採用日時点で30歳未満など)。
    • 自治体によって倍率が異なり、人気の地域では10倍を超えることもある。
  • 試験日程と内容
    • 一般的に6月~9月に募集が行われることが多い。
    • 試験は一次試験(筆記試験)と二次試験(面接・小論文・グループワーク・実技)に分かれる。
  • 一次試験の内容
    • 教養試験:文章理解、判断推理、数的推理、資料解釈など。
    • 専門試験:社会福祉、子ども家庭福祉、保育の心理学、保育原理・保育内容、子どもの保健など。
  • 二次試験の内容
    • 個別面接:志望動機や公務員になりたい理由などを問われる。
    • 小論文試験:保育に関連したテーマについての論文作成。
    • グループワーク:集団で課題に取り組み、成果を発表。
    • 実技試験:ピアノ演奏や保育の場面を想定した実技。
  • 試験対策方法
    • 過去問を活用して出題傾向をつかむ。
    • 面接対策は念入りに行う。エントリーシートに書いた内容を確認し、回答を準備。
  • 公務員保育士のメリットと他の選択肢
    • 公務員保育士は安定した雇用環境と充実した福利厚生が魅力。
    • 公立保育園の数は減少傾向にあるため、民間保育園や企業内保育所などの選択肢も検討。

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