こんにちは! 元園長・保育士のあくあです。
保育園の運営には多くのスタッフが関わっていますが、スタッフを縁の下から支えているのが「園長先生」です。
僕自身、園長として働いてきましたが、保護者や同僚たちから一番質問されたことは実は「ぶっちゃけ、園長って何してるんですか?」でした。保育園の運営計画とかじゃなくて、「何してんの?」という。
つまり園長が具体的にどんな仕事をしているか、意外と知られていないことが多いのです。どうですか? 知りたくないですか? 知りたいですよね。
ということで今回は、保育園の園長が主に行う5つの仕事や、正直しんどいこと、むちゃくちゃ嬉しいことについて、詳しく解説していきます。
子どもを保育園に通わせている方や、これから園長になりたい人は必見です!
1. 保育園の運営(役所と揉めながら)
保育園の運営は、園長先生が行う最も基本的な業務です。ここでの調整が不足すると、全体の運営に支障をきたします。ざっくりと以下の業務に分類できます。
具体的な業務
- 園児の入所調整
- 報告書類の作成
- 行政との連携
- 新入園児受け入れ準備
- 環境設定(新入園児に合わせた部屋の模様替えなど)
- 離乳食の進み具合チェック(アレルギーのある子がいるかいないかで、申請の必要があるため)
- 個別対応
ここがポイント
保護者の不安な想いや要望にできる限り寄り添いつつ、園のルールを理解してもらうために繰り返し説明・ご協力願いをしつつ、子どもが安心して楽しく園生活を送ることができるように現場の職員と連携すること! 大変な時は園長が自ら進んで対応しないと誰からも信用されません!
2. 要望・クレーム対応
保護者とコミュニケーションし、ご意見を園の運営に反映するかどうか検討します。ここが保育園の評価や信頼に直結するため、園長先生が責任を持って対応することが重要です。
具体的な業務
- 保護者からの要望・意見(クレーム)を受ける
- 職員と連携して問題解決
ここがポイント
時にムチャクチャな意見もありますが、なかには貴重な意見も多々あるので、前向きに運営に反映させています!
3. 年間行事予定の決定
園の年間行事予定(遠足などのイベント)を作成します。年間行事は、子どもたちにとって大きな楽しみであり、保護者にとってもその対応が必要。適切な計画が求められます。
具体的な業務
- 年間行事カレンダーの作成
- 新しいイベントの企画
- 保育指針に基づいた行事内容の決定
ここがポイント
新しい行事を提案したり、前年の反省を活かして時期や内容を変更したり、保育指針に沿って作成していきます! ただ、行事を詰め込みすぎると職員や保護者・園児の負担になり、逆に行事がなさすぎても「それはそれで」不満になったりします。バランス感覚が非常に必要になってきます!
4. シフト管理
職員のシフト管理も当然、園長のしごと。保育士のシフトが不適切だと、保育の質が下がるので、言うまでもなく超重要!
具体的な業務
- 保育士のシフトを作成
- 園児の人数に応じて保育士を配置
ここがポイント
園児の人数に対して、配置しなければいけない保育士の人数が国や自治体の基準によって決まっています。それに沿って人員を配置するために、時には保育士の出勤時間を15分単位で細かく調整したり!
5. なんでも屋さん
保護者対応、備品補充、設備修復、事故対応、病院通院など、必要に応じて何でもやります。保育園運営は多岐にわたるため、園長先生は多様なスキルが求められます。
具体的な業務
- 保護者対応
- 備品補充
- 用品準備
- 設備修復
ここがポイント
園長先生は、保育以外でもいろんなことができないといけないんです! もっと具体的に言うと…
・雷で停電→給食調理、エアコンなどが使えなくなってしまう→対応
・開園時間が終わっても保護者が子どものお迎えにこない→対応
・職員が自転車を倒してしまい車を傷つけてしまった→対応
・運動会あそびの音楽がうるさいと近隣住人からクレームがきた→対応
上記のことが実際にあり、対応力が低くて実行できなかったりすると、信頼度がガクッと下がります、悲しいことに。
園長になりたい人は、今のうちからいろんなことができるようになっておくといいでしょう!
6.園長という仕事、正直しんどい:挑戦とストレスがつきもの
園長先生としての仕事は決して一筋縄ではいかないものが多いです。特につらいと感じることを書いていきます。
●人員不足と資源の限界
園児数に対して十分な人員が確保できない場合、シフト管理だけでなく、保育の質にも影響が出ます。資源が限られている中での運営は、ストレスが溜まる要因となります。
●クレーム対応の精神的負担
どれだけ努力しても、全ての保護者に満足してもらうことは難しいもの。クレームが多い時期は、その対応に追われて、他の重要な業務が疎かになることも。
●責任の重さ
園児一人一人、そして保護者、職員への責任は非常に重く、そのプレッシャーは容易なものではありません。
●職員からの不平不満・要望への対応
これが園長という仕事の“大変さ”の8割です…。
7.でも園長という仕事、喜びもたくさんある:成果と感動の瞬間
一方で、園長としての仕事には嬉しい瞬間も多くあります。
●園児の成長
園児が一つ新しいことを学ぶたび、その成長を目の当たりにすることは、この仕事の最大のやりがいといえます!
●保護者からの感謝
難しいクレーム対応もありますが、それと同時に多くの保護者から感謝される瞬間も。その一言一言が、つらいことを乗り越える力になります!
●スムーズな運営と良好な職員関係
シフト管理や年間行事の計画などがスムーズに行くと、その達成感は大きいです。また、職員同士の良好な関係が築けた時も、非常に心強いものがあります!
●地域との連携
地域のイベントや自治体との連携を通じて、園が地域社会に貢献できた時の達成感は計り知れません!
【まとめ】
今回は保育園の園長先生の主な仕事から、そのつらいこと、嬉しいことまで幅広くご紹介しました。この仕事は多岐にわたるスキルと高い責任感が求められる一方で、その成果とやりがいは他の仕事にはない魅力があります。
ていうかですね、ぶっちゃけ、なんでもやるんですよ! なんでもやってるので、「何してるのかわからん」に見えてるんです……!
あなたがこれから保育園の園長になる方、またはすでになっている方、そして保育士としてこれから転職を考えている方にとって、この情報が少しでもお役に立てれば幸いです!
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元保育園園長&保育士のあくあです|保育士10年→転職して園長に|プロの視点で、子育てのヒント、保育業界の裏話、保育士の転職アドバイスをシェア|質問・相談、面接練習、フォロー大歓迎!
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